今日は、ファンタジックチルドレンをご紹介します。人間の生と死の意味、果てしない輪廻。
この物語のテーマは深く複雑なようでいて、きわめて単純で簡潔なことを言おうとしているのかもしれません。
人の人への思い。究極の状態に置かれたときの人の行動とかなわぬ愛への怨嗟。
そして信じて待つ者の純粋な生きざま。
時空を超えて人の思いがつながるということは、ブリーチの劇場版などでも語られていたテーマですが、もっと前向きに希望が持てる物語に仕上がっています。
従来、科学では解決できない人間の生死のことわり。それをもをコントロールするシステムを開発した科学者たち。
人間の精神さえもデジタルに置き換えることが出来るのならば、人は永遠に死なないし過去の歴史の謎なども解明できるかもしれません。
人間の魂の源泉・仕組みが解明できるという事はどういうことなのか?
その仕組みを利用して解決できることは、ほうんとうにあるのか?そういうことを問いかけています。
人の魂は複雑なように見えて、意外に単純なものなのかもしれません。だからこそ、科学の力でバックアップして、この物語のように長い時間に対応して維持できるのかもしれません。
なぜなら人の喜怒哀楽の感情は複雑に見えて、結構単純なものだからです。精神の構造も同様なかもしれません。
では、そのような世界・環境下であっても、人の死の概念は存在するのでしょうか?
私は、このアニメを見て存在すると感じました。デジタルのデータの保存もコピーを繰り返せば、少しずつ元のデータが劣化して、だんだんとオリジナルの記憶が薄れていきます。
何万何億の記憶の保存と再生の中で、データーが少しずつ壊れていき薄まっていくことが死ぬことだと思えます。
しかし、絶え間ない輪廻を繰り返し、データが保存出来なくなくっても、人間の生の運命のめぐりあわせは、科学で魂の輪廻が完全に維持できなくっても、必然的に元の場所に戻り、本来巡り合うべき人同士は結ばれるということを訴えている気がします。
訳の分からないことを縷々述べましたが、久々に見ごたえのあるアニメを見た思いです。
キャラクターデザインが扱っているテーマにくらべて、シンプルに見えますがそこがかえって、本来根源的には、単純なテーマを変な風に複雑化させないことに、役立っているように思えます。
現在の世界情勢は、殺伐とした事柄が各地で起こっています。平和な日本でも災害で命を落とす方も沢山いらっしゃいます。
また、折からの疫病で親族や親しい方を失われた方も多いと思います。本来自分から遠いところでしか起きない、悲しい非日常を身近に感じる機会が増えてきました。
精神の安定・心の平静の均衡を保つためには、このアニメのような救いが時として人間には必要なのかもしれません。
さて、このアニメはストーリー以外に特筆べきものとして、音楽の素晴らしさが挙げられます。
オープニングも、エンディングも素晴らしいです。エンディングは日本語以外のバージョンもあります。「ロードス島戦記のOVA」や「ぼくの地球を守って」の楽曲を聞いて以来の、心に訴える響きがある曲だと思います。CDを買って何度も聞いたことを覚えています。
この作品は、現在Dアニメで見ることが出来る他、アマゾンでも映像作品を購入する事ができます。
※1契約日・解約日に関わらず、毎月1日〜末日までの1か月分の料金が発生します。※2別途通信料その他レンタル料金等サービスによっては別料金が発生します。※3見放題対象外コンテンツがあります。※4初回31日間無料(31日経過後は自動継続となり、その月から月額料金全額がかかります。)
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DVDは1巻から7巻まで出ているようです。
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[キャスト]
ヘルガ:河原木志穂/トーマ:皆川純子/チット:小林希唯/デュマ:花輪英司/トーマの父:大川透/トーマの母:甲斐田ゆき/アギ:浦田優/ソレト:高口幸子/ヒースマ:原沢勝広/ ハスモダイ:松本さち/タルラント:矢口アサミ/メル:坂本真綾/パルザ:鈴木千尋/ゲルタ:甲斐田ゆき/クックス:辻親八/アリス:住友優子/セス:後藤哲/ソラン:羽多野渉
[スタッフ]
原作者:なかむらたかし/脚本:三井秀樹,なかむらたかし/音楽:上野耕路/キャラクターデザイン:なかむらたかし/作画監督:中村深雪,丸山宏一,青木哲朗,垪和等,佐久間康子,長沼範裕 他/美術監督:山本二三/プロデューサー:佐藤賢一/監督:なかむらたかし
[製作年]
2004年