【個人の見解】
- 親子で楽しめる・・・・・・☆☆☆☆
- 暴力・残酷描写がない・・・☆☆☆☆☆
- 性的・刺激的な描写がない・☆☆☆☆☆
- 娯楽性・・・・・・・・・・☆☆☆☆
- 満足度・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
- 学習・教訓的要素・・・・・☆☆☆☆☆
- 総合・・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
今日は、『3月のライオン』をご紹介いたします。ちょっとネタバレがありますがご容赦願います。
なお、現在このアニメはdアニメストアで全話視聴することができますので、よろしけれこの機会にdアニメストアの会員になって是非とも御覧いただければ幸いです。
棋士のアニメは、ヒカルの碁以来久しぶりに見ました。囲碁と将棋の違いは大きいですが、ヒカルの碁は、ヒカルが自らの才能を開花させ、プロになるまでがメインの物語に対して、3月のライオンでは、主人公の桐山零は、番組の始まりではすでにプロ棋士になっており、そこから自らの生い立ちや心の苦悩や葛藤と戦いながら、成長していく物語になっています。
dアニメストア『3月のライオン』第1話紹介画像
ヒカルの碁とは、スタートラインの違いも大きいですし、主人公の生い立ちも全然異なります。ヒカルの場合は、普通の恵まれた環境の家庭で育ち、友達や囲碁の師匠まで居て、3月のライオンの主人公の桐山零と較べると、大きな違いだと思います。
dアニメストア『3月のライオン』第2話紹介画像
まあ、比較すること自体意味はないと思いますが、ライバルの塔矢アキラと二階堂晴信のキャラの違いもあり、物語の設定としては、3月のライオンの方が現実の世界でありそうなストーリーのように思えます。
dアニメストア『3月のライオン』第3話紹介画像
さて、物語のあらすじですが、桐山零は、幼いころに交通事故で家族を失い、父の友人である棋士、幸田家に内弟子として引き取られます。この時、幸田に『将棋は好きか?』と聞かれ、好きではないのに『好きと答えたこと=嘘をついたこと』が心の傷となって、桐山零を苦しめることになります。
15歳でプロ棋士になった桐山零は、幸田の実子の香子たちよりも力をつけ、軋轢を生じます。中学生でプロになった彼は、一旦高校進学は諦めますが、1年遅れで高校に再度通い出します。プロ棋士と高校生活の両立は難しく、周囲に溶け込めず校内で孤立し寂しい思いをしていました。
dアニメストア『3月のライオン』前半総集編紹介画像
そんなある日、先輩棋士に無理やり飲みにつき合わされ、酔いつぶされ、倒れこんでいたところを、川本あかりに介抱され、彼女の自宅に招かれます。
dアニメストア『3月のライオン』第4話紹介画像
彼女の家は、川の橋向かいの三月町にあり、長女のあかり以外に、次女のひなたと三女のモモ、がいてこの3姉妹と食事をしたり、楽しい時間を一緒に過ごすことで、心の安らぎを得るようになっていきます。
dアニメストア『3月のライオン』第21話紹介画像
この他に、姉(義理の姉)の香子との因縁を持つ棋士・後藤との対立、A級棋士で実力もある島田との出会い。その島田の研究会に参加して交友関係も広がり、人間的にも成長していくように思われます。
dアニメストア『3月のライオン』第22話紹介画像
アニメは、深層心理や2期では次女のひなたが受けるイジメの問題なども描かれており、ストーリー自体は『重い』はずなのですが、声優さんたちの熱演や、脚本の見事な出来栄えによって、スムーズに見ることができると思います。
将棋の勝負の世界はとても厳しいで世界ですが、棋士自身にはそれぞれ家庭があり、勝負以外での人間としての生きざまもあります。
dアニメストア『3月のライオン』第10話紹介画像
このアニメではその辺も赤裸々に描かれている面もあり、ひとたび駒を握って戦い始めれば、『勝ちたい』という棋士としての本能や、必死に盤上で繰り広げられる勝負の世界、またその表現描写は見ごたえがあると思います。
dアニメストア『3月のライオン』第2シリーズ紹介画像
このアニメのいろいろなシーンは、見る人によっては、辛く思われることもあるかもしれません。そのような時は、少し時間を置いて休み休み見るようにしてください。
また、棋戦の描写やイジメのシーンなどは、お子様一人ではなくご家族と一緒に見ることをおススメしたいと思います。
作品全体を通して、今の日本の国自体が、目先の利益や浮利を追う風潮が増し、生きづらい世の中になっています。自分だけ救われればいいというような、風潮に一石を投じるような芯の通った強さを感じる作品でもあります。
勝負の世界は厳しくても、すなわち仕事は厳しくても、お互い助け合って寄り添って、お金以外に大切なものが、人間が生きていくためにはあるんだよ、ということを私たちに伝えている作品ではないかと思えます。
おススメしたい素敵な作品ではないでしょうか。