【個人の見解】
親子で楽しめる・・・・・・☆☆☆☆
暴力・残酷描写がない・・・☆☆☆☆
性的・刺激的な描写がない・☆☆☆☆
娯楽性・・・・・・・・・・☆☆☆☆
満足度・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
学習・教訓的要素・・・・・☆☆☆☆☆
総合・・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
dアニメストア『残響のテロル』シリーズ紹介画像より
多少ネタばれになりますが、ご容赦を。
ご紹介するアニメは、第2次世界大戦の敗戦国として主体性を失った日本を復活させるために、ある組織が計画したプロジェクトに端を発します。
全国から優秀な孤児を集めて、人工的に優秀な人間を作るという実験が行われました。
dアニメストア『残響のテロル』第1話紹介画像より、スピンクス1号
スピンクス1号、2号と名乗る謎の2人の青年は、その実験の犠牲者で、組織に被験体として施設で育てられた子供たちの生き残りだったのです。
dアニメストア『残響のテロル』第2話紹介画像より、スピンクス2号
人間には数学、芸術などなど、ある分野に特別な能力を有している人が生まれることがあります。
その組織は、人為的にそのような優秀な人間を子供のころから、ある製薬会社が偶然開発した薬剤などを使い、造ろうとしたのです。
企業や学者、政治家なそが、倫理的にも絶対やってはいけないことをしてしまった結果、その犠牲になった主人公たちが必死に、自らの存在や過去の愚かな行いを世の中に暴露するために、犠牲者を出さないテロ活動を行ったのがこの物語のテーマなのです。
彼らには時間がないのです。大半の実験体だった他の子供たちはすでに死んでしまっています。
施設の子供たちに名前はなく、番号で管理されています。スピンクス1号は、ナイン。スピンクス2号はツエルブ。彼らは施設を脱走し、以来2人で助け合って生きてきました。
dアニメストア『残響のテロル』第5話紹介画像より、ファイブ
そんな彼らが、必死に目的のために動くのですが、その前に、アメリカの諜報機関で生き残った最後の1人(ファイブ)が立ちはだかります。
dアニメストア『残響のテロル』第6話紹介画像より、ファイブ
ファイブは施設で果たせなかった勝負の続きを2人に挑みます。勝負の結果は是非、作品をご覧いただければと思います。
dアニメストア『残響のテロル』第3話紹介画像より、リサ
主人公たちと並行的にかかわってしまう少女、リサの存在は、この物語の顛末を目撃する役割を担っています。また、2人に勝負を挑もうとするファイブには、いいように利用される駒のような役割にもなっています。
語り部としての役割は、2人のテロ活動の謎を解くことに執念を燃やす、刑事、柴崎に委ねられています。
彼は、とある政治家がらみで資料室付のような閑職にまわされていましたが、その原因になった政治家がらみの事件に、今回は結びついていることが判明します。
アメリカも2人の計画を察知し、彼らが強奪したものを奪取しようとします。
dアニメストア『残響のテロル』第10話紹介画像より、ファイブ
当初はファイブを使って、2人を捕獲し、2人の奪ったものを取り返そうとしますが、ファイブが2人(特にナイン)との勝負にこだわり暴走するため、最後はアメリカが直接2人を排除しようと動くようになります。
dアニメストア『残響のテロル』第11話紹介画像より、ナイン
2人のテロ活動は、爆弾を仕掛け、なぞなぞをだし、答えをだせれば爆弾の場所がわかるような形で行われます。
そしていずれの場面においても、犠牲者をださないようにすることが彼らの最優先の課題でした。おそらく、犠牲者は自分達だけでたくさんという思いがあったのだと思います。
いつの間にか仲間になったリサですが、最初から最後まで2人の真意はわからないままでした。でもリサは、2人の気持ちには寄り添うように健気にふるまいます。
そんな彼女が最後に目撃した結末は・・・オープニングの歌のどこまでも限りなく澄み渡った感じが、作品を全部見終わった後に心に突き刺ささる気がします。
このような世界観やストーリ展開は、今後ご紹介する予定の「アリスと蔵六」でも一部共通するところがありますが、結末は正反対になっています。
主人公の2人と1人の少女の物語をしんみりと味わってみて下さい。現在、テレビ版全11話はdアニメストアで見ることができます。
dアニメストア『残響のテロル』シリーズ紹介画像より